
登壇すると幸せになれる理由、イベントを運営するとき幸せになれる要因
齋木です。この記事は登壇者 Advent Calendar 2017の4日目のエントリーです。
この記事では、タイトルのとおり登壇者と運営者それぞれの角度から僕が思うこと・感じていることを書きます。
この登壇者 Advent Calendar 2017、発起人の角田 綾佳さんはじめ、登録者にわりとお友達が多くて嬉しい(てか恐れ多いな…orz)
LT登壇のススメ
この記事を書くにあたって、今日までの3日間の登壇者 Advent Calendar 2017を拝読した。
どの記事にも「登壇すると幸せになれるよ」と書いてある。
「“登壇者” Advent Calendar」と言いつつほぼLTにしか登壇したことがないのでたいした経験もないのだが、僕も心からそう思う。
内容は他の参加者の記事と被ってしまうところもあるかもしれないが、それは「その人と僕の意見が同じだった」ということ。この記事の信憑性が上がるということでwww
ちなみにLTとはライトニングトークの略。基本的には5分間で終わらせるセッションで、メインのセッションのほかにちょっと余興的に行われるケースが多い。
ガッツリ30分とかのメインのセッションはちょっと遠慮したいところだけど、LTの場合は5分間の時間制限のお陰でほぼ「ひとネタ」しかしゃべれないので、まぁ敷居は低いと思う。
もちろん、とはいえ僕も初めてLT登壇しようというときは「いや、まだまだ人前で話せるようなことは知らないし…」と思っていて(正直これはいまでもそう思う)、誰でも知っているようなことをいまさら改めて喋っても…と毎回思うが、それでも「誰か1人にでも役立ててもらえれば…!」と考えるようにしている。
「人前で話せるような知識なんて持ってない」と思っていた
いまは行われていないが、以前はCSS Niteで平日の夜にテーマを絞った勉強会「After Dark」が行われていて、もう3年前になるがそこで「LTを」とお声がけいただいたことがあった。
その時の話の中身や流れはこちらの記事を読んでいただければと思うが、その時はまさに前述したように「人前で話せるような知識なんてない」と思っていたわけで、それでも「是非話してほしい」とお声がけいただいたことで、機会に恵まれてなんとか無事に(かどうかかなり怪しいが…)終わらせることができた。
実はこれの前に「WordBench Tokyo」で一度LTをしていたのでCSS Niteは『初めて喋る機会』ではなかったのだが、「WordBench Tokyo」のときは飛び入りだったことと知り合いばかりが参加している勉強会だったので、人前で話すというハードルは全然低く感じていたと思う。
しかもCSS NiteといったらWeb系勉強会のビッグネーム…! どれだけビビっていたかは上記のリンクに詳しく書いた。この記事を書くので久しぶりに読み返したら、ビビりまくっていたのといまとあんまり変わっていないのとでちょっと悲しい…(´・ω・`)
この「After Dark」ではオンラインでセッションがリアルタイム公開されていて、あとになってから別のイベントとかで「あのときのLTをオンラインで見てました!」とか「会場でハラハラしてました!w」とか声をかけていただいて、それが僕がそれからも登壇しようと思うモチベーションになった大きい要因だと感じている。
最近は「あ、しゃべってもいいかな?」と思ったらその場で申し込むようにしている。もちろんその時点でテーマに沿った内容なんて何も決まっていないし、話せる内容があるかすらわかっていない。ただ、前に出て話すことがきっかけとなって知ってもらえたりコミュニケーションが取れたり話が拡がっていったり、そのきっかけになることがわかったので、話せる機会(LT)があればできる限り自分から飛び込んでいくようにしている(そしてだいたい自爆するw)。
それと、登壇するとなるとLTとはいえ適当なことを話すわけにはいかないので(あたりまえ)、改めて勉強し直したり調べたり、話す内容について「登壇するまでにその質を高めよう」とする、意識するのが自分にとってすごくいい影響を及ぼしたと感じている。
僕は難しい話はできないwwので、なおさらわかりやすく、伝わりやすく、間違いがないようにすることを心がけていて、ネタ系の話はさておきw、技術系の話では特にそういうポイントを重要視することが大事だと気づけたことはありがたかった。
改めてそのトピックについてまとめたり勉強し直すことで理解も深まるし、仕事が忙しいタイミングと重なると軽くパニックにはなるけどw、登壇したことによるデメリットってなにもないよなー、と思う。
「今になって思えば」という面は否定できないけれども、もしいま「やってみたいけど踏ん切れない」とか「いや、まだまだ以下略」という方には声を大にして伝えたい。何はともあれまずは一度人前で喋ってみましょう、と。
合う・合わないとかやっぱり無理とかは、それから判断すればいいことなんではないかと思うので、まずはチャレンジしてみることをお勧めする。
そして、もし身近に過去に登壇経験のある人がいるならば、まずその人に相談してみるのも参考になると思う。
ちなみに、僕の過去最大の失敗LTは『データをダウンロードしているだけで5分使い切った』というもの。つまり何も話していない…。それでも生きてるから大丈夫…(´;ω;`)ウッ…
イベントスタッフとしての視点から
あちこちの勉強会・イベントに参加するうちに「スタッフとして参加する」ことにも興味を持ってきたので、最近はわりといろんなところでスタッフとして参加していて、勉強会・イベントを裏側から見ることも多い。
ちゃんと調べたことはないが、そうやってLTで話したりするようになった時期とスタッフで参加するようになった時期は重なっているように思う。
ここでもう一つのテーマとして、登壇者・運営側双方から見る視点で、僕が気にしているポイントをいくつか共有したい。
登壇者・運営側のコミュニケーション
イベントに運営側の立場で複数参加していると、だんだんよく登壇するひと・よくスタッフ参加しているひとと知り合いになれる。何度も顔を合わせている知り合い同士だと、あまり細かいところまで言わずに双方とも「まぁこんな感じで」で進めてしまうことも多い。
それでちゃんと全体に情報が伝わっていてスムーズに進むならそれでもいいが、自分が登壇者・運営どちらの立場だったとしても情報はできるだけ共有されている方がいいし、進捗の状況などは個々人のレベルで止めておいていいことはひとつもない。
僕が関わるイベントでは、わりとFacebookのメッセンジャーグループやSlackなどのツールを使って情報共有されていることが多いと思う。イベントの規模にも依るのかも知れないが、上記はどちらも『情報が流れていってしまう』。
Slackと連携できるWikiが作れるサービスがあってちょっと使ったこともあるのだが、日本語入力の問題などがあって現状「これがベスト!」という選択肢を見つけられていないのだが、可能ならひとつのサービス内で完結できるものが欲しいと思っている。
スタッフがボランティア参加である場合、(これはイベントの趣旨や主催の運営方法・方針によるところが大きいだろうけれども)有料のツールを使うのはちょっと選択肢の条件として厳しいと思っているので、無料で上記条件を満たすツールはずっと探し続けている。
これについてなにか「このツールが便利!」という知見をお持ちの方は是非教えていただきたいところ。
情報共有しておきたい項目
どちら側からの目線で必要と思われる情報は変わってしまうが、どんなイベントであっても必要な情報ってそれほど大きく変わらないと思っているので、僕が思う情報共有しておきたい項目を以下に列挙する(単なる自分用メモにしたいだけw)。
運営側が登壇者に共有・確認しておきたいもの
イベント前
- 登壇者へ謝礼的なものはある?
- もしかしたら伝えづらいことかもだけど、これは真っ先に伝えないと
- 会場の規模感(座席数、机の有無など)
- 会場の備品
- マイクはハンドマイク?スタンドマイク?ハンズフリーヘッドセット?
- 登壇者用のかえしのモニター(登壇者が見るモニター)はあるか?
- スクリーンのサイズ、プロジェクターの解像度
- 解像度は会場で実際に接続して確認できたほうが確実
- 4:3?16:9?
- どちらかわからない場合は16:9で用意してもらうのが無難
- 会場内の明るさに対してスクリーンのコントラストはどうか
- 会場が古い施設だとコントラストが低い、ピントが合っていないなど見づらいケースも多い
- その場合は特にスライドの文字サイズ、コントラストに注意するよう伝える
- 接続方法
- VGA?HDMI?
- アダプタは運営側が用意するのか、登壇者か?
- 音声以外(PCからなど)の出力はできる?
- セッション残り時間の表示はあるか?
- Wi-fiは用意があるか?
- 登壇者用のみか、参加者と共用か?
- 登壇者もイベントへの参加申し込みが必要なのかどうか
- 当日登壇者が来場したときの受付などの方法は?
- 控室的な場所はある?
- セッションの録画はある?後日公開される?
- スライドの文字サイズ・バランス・レイアウト
- スタッフで担当するとき、最も気を遣うのがココ
- 演台は舞台上にあるのか、参加者と同じ高さか?
- 舞台がない場合はスライドの下1/4くらいは後ろの参加者から見づらい
- スクリーンの数
- メインスクリーン以外に参加者向けのモニター、スクリーンがあるか?
- 例えば大きい会場なら途中にサブモニターがあるのか、など
- 会場の後ろから見てスクリーンの文字が読める限界のサイズはどれくらいか?
- よく言われることだけど、スライドのコントラストや余白などの情報
- 会場が古い施設だと特に注意が必要(前述)
- 表記ゆれがないか
- スライドを見る側は表記ゆれがあると混乱する
イベント後
- セッションのスライドを参加者に後日まとめて公開するか?
- 参加者アンケートなどの登壇者への共有のタイミングは?
登壇者が運営側に共有・確認しておきたいもの
イベント前
- セッション、スライド内容
- 応募時など当初と内容が極端に変更になった場合など、とにかく早めに
- 音を出す、動画を流す、デモをするなど特別な対応が必要になったりする内容か
- 使うPCについて
- Mac?Windows?
- 今後はタブレットとかもありそう
- Mac?Windows?
イベント後
- 登壇後にスライドの共有URLを用意する?(公開する前提かどうか)
- 参加者向けにフォローアップ的なものはある?
結構がっつり書いたけど、これ「“登壇者” Advent Calendar」の内容としてはどうなんですかね…?orz
まとめ
今回は登壇することのおすすめポイントとそれに関連してイベント登壇時に共有するといいと思われるポイントに関して書いてみたがいかがだっただろうか。
登壇することについては、僕自身少なくともいままで登壇して結果得した経験しかしていないので、繰り返しになるがどんなひとにもお勧めしたい。
最初はやはりLTがハードルが低いと思うので、どんどんチャレンジしてみるのがいいと思う。
最近は地方でも勉強会は多く開かれているので、興味のあるテーマの勉強会であれば話せる機会はチャンスと思ってチャレンジしてみていただきたい。
後半部分については、自分がたまたまイベントを運営する側・登壇する側の双方の経験があったのでお互いに気になる点・情報として欲しいポイントをリストアップしたが、これから登壇してみたいと思う人はもちろん、いま運営する側にいる、あるいはこれから運営してみたいと思う人の参考になれば幸いである。
もちろんこれがすべてではないと思うし、イベントの規模やターゲットによって変わる部分もあるかと思うので、その点については是非ご自分の環境に合わせてアップデートしていただきたいし、フィードバックなどいただけるととても嬉しい、僕がwww。
「登壇者Advent Calender」ではあるが、「登壇者にとって必要と思われる運営者側からの共有事項」(長いw)という視点で目を読んでいただければありがたい限りだ。
「登壇者Advent Calender」、注目の書き手が今後もたくさんいるので、明日以降も楽しみ!!