齋木です。
見たらもう2年近くもブログ書いてなくてごめんなさいごめんなさい。
てか、そもそもこのexp自体の最後の記事が今年の1月じゃん…orz
WordCamp Tokyo 2017
去る9/16、17の2日間、新宿のベルサール新宿グランドでWordCamp Tokyo 2017が開催された。
WordCamp Tokyoは事前の準備から含めると半年以上にもなるそこそこ大きな規模のイベントで、僕は今年もスタッフで参加していて、ここ数年運営側から見ることができてとても貴重な体験ができた。
イベント自体もとても好評で、登壇してくださったスピーカーの皆さん、スタッフの皆さん、そして参加者の皆さん全てにお礼を申し上げたい。
WordCampは世界中で開催されているWordPressの公式イベントで、日本ではここ最近では東京と京都(去年は大阪)で開催されている。WordPressに関連するあらゆることが集まるイベントなので、少しでも興味があるなら参加してみるといいと思う。
開催前後数日であったこと・感じたこと。
開催前日(2017/09/15)
開催前日、メガネさんが何人かのプラグイン作者に「プラグインを使ってる人にどうして欲しい?」って聞きまくっていて、例えば「エアリプされると凹む」とか「『動かない』だけじゃ何が何やら対応出来ない」とか、普段使わせてもらってる側としては耳が痛い意見が出ていた。
メガネさんはそこからセッションスライドを半分くらい作り替えて、当日の朝一のセッションに間に合わせるというE難度の離れ技を見せてくれた。
開催1日目(2017/09/16)
当日のメガネさんのセッションスライドはこちら。
ちなみに、このセッションは後日動画も公開されるので、そちらも是非ご覧いただきたい。
メガネさんはいろいろイベントを主催したりイベントに登壇したり(直近の登壇はこちら)、百戦錬磨だからできたことでもあるけれど、わざわざ自分のセッションの内容を減らしてでも「プラグイン作者にどうやって感謝を伝えるか」を『この場で』伝えたかった、というのがよく分かる。
ランチセッションにて
今回のWordCamp Tokyo 2017では新しい試みがあって、『お昼ご飯を食べながら聞く(参加する)セッション』というコンセプトの「ランチセッション」が2つあった。
そのうちのひとつが『はじめてさん大歓迎!WordPress を支えている人に会ってみよう』で、プラグイン作者やテーマ作者の生の声を直接聞いてみよう!というセッションだった。
こちらは残念ながら動画の公開はないが、セッションの最後に「ミニセッション」として話したコスギスのスライドはこちら。
こちらも「どうやったらプラグイン作者に感謝を伝えられるか」を紹介している。普段は新潟県の長岡で活動しているコスギスだが、事前の準備から当日まで八面六臂の活躍をしてくれた。
開催2日目 コントリビュータディ(2017/09/17)
2日目9/17はコントリビュータディ。コントリビュータディってなんぞやっていう人はまずこれ読んでね。
僕はフォーラムの回答しようと思ったんだけど、みんな難易度高くてほんのちょっとだけ…(´・ω・`)ショボーン
で、煮詰まって喫煙所に移動すると何故かいつも宮さんがいたので色々聞いてみた。
宮さんはプラグインも複数登録しているし、VCCWの作者でもあるし、最近はWP-CLIのコミッターとして活躍中。特に海外の他のコミッターとのやりとりの中身や作業の流れが聞けてとても刺激になった。
開催翌日(2017/09/18)
イベントも終わり、ようやく一息つきながらFacebookのタイムラインを眺めていたら、とあるタイムラインにこんな投稿が。
お礼じゃなくて応援と考えたほうが世の中のためになると思います。
「ああ、そういうことか」
僕はプラグインとかテーマとか一方的にただ使ってるだけで、「自分でプラグイン作る」宣言してから1年以上経ってしまいすっかり放置してるのでなにも言えたギリじゃないんだけど、WordCampに参加すると、普段からよく使っているプラグインの作者さんとか、参考にしているブログの作者さんとかに会うことができるので、その場でできるだけ「ありがとうございます!」とか「いつも参考にしてます!」とか直接伝えるようにしている。
それがなにかしら励みになればいいなーくらいに思っていたけれど、それは特になにか形になったり残ったりするものではなく、それでも嬉しいと言ってくれる人ももちろんいるんだけども、具体的にどうすればいいのかアイディアは正直なかった。
じゃあなにか金品を贈るのかと言われればそれはまたなんか違うかなーとも思うし、そもそもプラグインとか作って配布するモチベーションとか自分には持てそうもないし、メガネさんがみんなに聞きまくってるときから「どうすればいいか」を数日間自問自答していてなんとなくモヤモヤしていたものが、その投稿を読んで「あ、これってなんだっけ」てのがぱっと頭に浮かんだ。
「お裾分け」だ、これ。
お裾分け
プラグインの作者さんは、もともと「こういうプラグインを作ってやろう」と思ってプラグインを作っているケースは僕の観測範囲内では割と少なくて、何かの案件で実装した機能部分だけを「あ、これ便利じゃん」と思ってそれをプラグインにして配布する、というケースのほうが圧倒的に多いように思う。
それってただ「あ、これ便利じゃん」っていうのを、「これあったらみんな便利だよね」ってみんなにシェアする、まさに「お裾分け」だよねって感じる。
たまたま僕の観測範囲内の人たちがそういう人だった、というだけのことかもしれないけれど、そのプラグインで儲けようとか有名になろうとか考えてる人は実際全くいなくて、まさに「これみんなが使えたら便利だよね」と思って作ってる人たちばっかり。もちろんオプションとしてそこから儲かったり有名になったりすることもあるのかもしれないけれど、少なくともそこを目標としている人はいない。
コミュニティがそういうことを推奨しているから、とか理由は色々あるのかもしれないけれど、それがとてもいい形のエコシステムを作り出していて、全世界でそれが使われていくってスゴいな、と改めて思った。
お裾分けのお返し
例えばお隣さんから「田舎から送ってきたので…」ってみかんとかもらったとして、そのお返しってどうしてるかな、って考えたら、やっぱりなにか自分のところに送ってもらったものとか何処かへ行ったお土産とかを返してるよな、って思うに至った。てことは、一番の「お裾分けのお返し」はやっぱり自分もなにか『シェアできるものを共有する』ことかな、と。
一番はやっぱりプラグインとかテーマとか公開できることだろうけど、そんな技術も知識も足りてない自分ができることといったら、まずはコスギスのスライドにあるように
- プラグインのページに星をつける
- プラグインページにコメントを書く
あとは
- GitHubのページを探して星をつける
- 公開されているスライドに星をつける
あたりかな、と思う。補足するなら、コメントは海外ユーザーにもアピールできるから英語のほうがよさそう。”Cool!”とか”It’s very useful!”とか、簡単な単語で充分。
前述の投稿では「お礼じゃなくて応援で」って書いてあったけど、僕の感覚は上記のとおり「お裾分けのお返し」が近い。もちろん応援もするけど、『応援』もなんとなく「外から」って感じがしてしまう。「お裾分けのお返し」のほうが親密感があるような気がする(単なる言葉の遊び、と言われてしまうとそうかもだけど)…。
例えばコントリビュータディに参加する → コントリビュートする → 普段も何かしら継続する、ってなったらすごいなーと。その輪が拡がる一助になるのであれば、WordCamp Tokyoをお手伝いできた意味もあるし、立派なコントリビュート(貢献)だと思う。
こうやってブログの記事を書いて「こう思う」「こうしたい」って宣言するのもひとつの方法だし、それを読んだ誰かが「あ、真似してみよう!」って思ってくれたら単純に嬉しくない?
次の一歩
これを読んで「次のWordCampあったら参加したいな」とか「今回のWordCamp参加してよかったな」と思ったそこのアナタ、次はあなたが参加(=コントリビュート)する番です。それはきっとどんな形でもよくって、次のWordCampにスタッフで参加する、でもいいし、近場で開催されるWordBench(日本の各地域で開催される小さい勉強会)に参加してもいいし、フォーラムで回答してもいいし、WordPressでブログ立ち上げてもいいし…。
僕は誰かの「きっかけ」になれるのがとても嬉しいし、それが僕のモチベーションになっていると思っている。
お名前を聞きそびれちゃったんだけど、今回たまたま会場で「先日のDIST.17のLT見てました…」って声をかけてくださった方がいらしてすごく嬉しかった(LTがグダグダだったのは内緒だ)し、そういう人がWordCampに来てくれて、更にもしかして来年スタッフとか参加してくれたらもっと嬉しくて、そういう『連鎖のきっかけ』になれるといいな、と思っている。
僕がこう思う理由は簡単で、これまでそういう『自分にとってのいい連鎖のきっかけになってくれる人たち』と会えたのがWordCampを含むこれまで参加してきた勉強会だったから。
いまの時点ではこれが僕ができる精一杯の「お裾分け」だと思っていて、僕はまだまだお裾分けしてもらったもののほうが圧倒的に多いので、これからもっとお裾分けしていけるようになれるのが目標かな、と再確認した数日間だった。
one more thing…
今回、ニュージーランド在住のテーマレビュアーミルコンをWordCamp Tokyo 2017に呼ぼう!というプロジェクトがあって、なんと「中学生」という触れ込みだったので「実は来てみたらおっさんなんじゃね?」っていう話もあったのだが、クラウドファンディングで無事参加することができて、来てみたら本当にかわいい中学生だった。最近の中学生はすげぇなと思うとともに、なんかホンワカする出来事だった。
こういうのもコミュニティのいいところかな、と思ったり。今回ミルコンくんが東京に来たことで、これがまた何かしら『連鎖のきっかけ』になったら嬉しい。
最後に
僕と絡んでくれた皆さま、本当にありがとうございました。これからも絡んでやってください。
僕がいろんな人達からもらったお裾分けを、今度は僕が「お裾分け」する番。で、僕からのお裾分け、もうちょっと豪華になるように頑張りますwww